- 毛糸のかせをほどく。
- 毛糸の絡まりをほどく。
- 一度編んだ毛糸をほどいて再利用。
あなたの知りたい毛糸のほどき方はどれですか?
3種類の毛糸のほどき方を解説します。
1. 毛糸のかせをほどく
毛糸のほとんどは「巻玉」で売られていますが、たまに輸入毛糸などが「かせ」のまま売られています。
「かせ」のほどき方を知っていますか?
そのままほどいてしまうと、すぐに糸が絡まって収集がつかなくなってしまいます。そうなる前に、正しい方法で巻玉をつくりましょう。
巻玉を作るのに必要な道具は次のとおりです。
- かせくり器
- 玉巻き器
まずは「かせくり器」に巻く
まずは、かせくり器を開きます。
かせくり器に毛糸を巻き付けます。
ダルマ かせくり器 01-8750 手編み 横田 手芸の山久
かせくり器に毛糸を巻き付けたら、次は「糸端」を見つけます。
次は「玉巻き器」で巻く
糸端を、玉巻き器の切込み部分(白い筒の上)に挟み、ハンドルを回しながら巻いていきます。
ダルマ 玉巻器 01-8749 横田 手芸の山久
こんな感じ。
玉巻き器を使うと、こんなにキレイに巻けます。
中心から糸を引き出すことができ、コロコロ転がらないのでおすすめ。
100gの大玉を巻くには、大玉用の玉巻き器をおすすめします(普通サイズだと、途中で糸を切らなければならなくなります)。
2. 毛糸の絡まりをほどく
毛糸の絡まりについては、「こうすれば絶対OK」という方法はもちろんありません。
絡まりを緩めて広げながら、コツコツほどいていくしかありません。
ただ、毛糸の滑りを良くするスプレーのようなものはあります。
機械編みの際に、毛糸や機械に軽く吹き付けて、滑りを良くするニッティングスプレーです。
糸の滑りがよくなるので、糸をほどいている際のさらなる絡まりを防げますし、スルスルと抜けやすくなります。
もちろんこれを使ったからといって必ずほどけるという保証はありませんが…。
あまり取りたくはありませんが、最終的な手段としては「切る」しかありません。
ただ、ウール100%の毛糸であれば、見た目が分からないように糸同士をくっつけることができます。
ウールには、摩擦や熱を加えるとフェルト化する「縮絨(しゅくじゅう)」という性質があるので、これを利用して糸をくっつけます。
両端を少し細くそいで、水をスプレーして手のひらでこすり合わせれば、糸同士がつながります(別記事を参照してください)。
普通の編み物でしたらこの方法でまったく問題なく編めますし、手織りの横糸にも使用できます。
ただ、強度が落ちるので、織の縦糸には使用できません。強く引っ張ると切れてしまいますのでご注意ください。
3. 一度編んだ毛糸をほどいて再利用
一度編んだ毛糸は、ほどいてもチリチリになっているのでそのままでは使えません。
そこで、一度編んだ毛糸を再利用する方法を解説します!
使用するものはこちら。
- スチームアイロン
- ニディノディ
まずは、ほどいた毛糸をニディノディに巻き取ります。
上向きと下向きで「V字」を交互に描くように、糸を巻き付けます。写真のニディノディで一周1.5mの糸が巻き取れます。
巻き取ったら、4か所を別糸で軽く結びます。
外すとこんな感じ。めっちゃ縮んでますね。
スチームアイロンで蒸気をまんべんなく当てます。
この時、絶対に重さをかけないでください。毛糸がつぶれてしまいます。
「蒸気を当てる」 ⇒ 「手で伸ばす」を5分位繰り返すと、下図のように糸が伸びました。
さらに伸ばしたい場合は、蒸気を当て続けるか、フックなどに吊るして下に重りを付けておきます。
あまりピンピンに伸ばすとふんわり感がなくなってしまうのでご注意ください。
毛糸が伸びたら、上の「1.毛糸のかせをほどく」方法で解説した方法で糸を巻いていってください(そのままほどくと、絡まってしまいます)
まとめ:必需品はそろえておこう
3種類の毛糸をほどく方法をご紹介しましたがいかがでしたか?
編み物をたくさんするようになると、「かせをほどいたり」「毛糸をほどいて編みなしたり」を頻繁に行うようになります。
- 糸巻き器
- かせくり器
- ニディノディ
の三種の神器は、編み物好きなら「編み棒」の次に揃えたいアイテム。
特に海外製の素敵な毛糸をかせで購入したり、質の良い毛糸を再利用して使いたい方には必須です。
玉巻き器は毛糸がビュンビュン巻けて、作業効率もアップ。手元にひとつあるといいですね。