手織りを始めたい方のために、織り機の選び方について解説します。
各機種の違いや特徴、おすすめの織り機を目的別にご紹介!
実際に色々な「織り機」を使った感想もお伝えします!
「咲きおり」については別の記事で解説しています。
「織り機」の選び方、目的別に分けてみた!
これから織り機を手に入れたい方のために、目的別に解説してみましょう。
こんな感じで分けてみました。
①たくさん織りたい方向けの機種
たくさん手織りがしたい、手織りについてしっかり学びたい、高度な技法にも挑戦したい方向けの機種。
②ちょっとだけ織ってみたい方向けの機種
とりあえず少し試してみたい、手軽に始めてみたい方向けの機種。
③持ち運びしたい方向けの機種
お教室に通いたい、コンパクトに収納したい方のための機種。
ご紹介する機種はすべて、本格的に使えて、手に入りやすいモデルばかりです。
目的別おすすめの「織り機」はこちら!
①たくさん織りたい方向けの機種
右上のスタンダード機 ⇓
のびのび織れる、スタンダードな機種がおすすめ
これからしっかり織りをやっていきたい方には、スタンダードな機種がおすすめです。
高さ、奥行きがたっぷりしているので、織る際に糸と糸との開きもしっかりと出て、複雑な織りにも対応しやすいモデルになります。
織り幅は40cm~120cmまで、目的に合ったものを選べます。
おすすめ1位!
\ アシュフォード リジッドヘドル /
一般的に、一番売れている織機といえばこちらでしょう。基本的な作りは次のオリヴィエと同じですが、こちらは、へドル立てが二本になってます。ただ、組み立て済みでないのと、整経棒がついていない点がオリヴィエに比べてマイナス。
織り幅 | 40cm、60cm、80cm、120cm |
折り畳み | × |
整経台 | △ ペグ別売 |
二枚ソウコウ | ◎ |
オプション | スタンド、ローラー |
サイズ | 51 x 61.5 x 13cm(40) |
重量 | 3.1kg (40) |
組み立て済 | × |
DVD | × |
裏に穴があいているので、別売りの「リジッドヘドル ワーピングペグ」を買えば、たて糸を取るための整経台としても使えます。
オプションで、スタンドや厚物用のローラーを取り付けられるので、拡張性を重視する方にはアシュフォードがオススメです。
こちらもおすすめ!
\ ハマナカ オリヴィエ40 /
ハマナカのオリヴィエは、実質アシュフォードと同等の商品(恐らくアシュフォードのOEM)。追加のへドルは「アシュフォード製品」を使えます。
はじめから組み立て済みなので、届いたらすぐに使えるところがポイント!アシュフォードより良い点は、組み立て済、整経用の棒付き、DVD付なところ。初めての方には一番おすすめです。
織り幅 | 40cm |
折り畳み | × |
整経台 | ◎ ペグ付き |
二枚ソウコウ | △ 別売りで可能 |
オプション | × |
サイズ | 51.5×62×13.5cm (40) |
重量 | 2.5kg (40) |
組み立て済 | ◎ |
DVD | ◎ |
マイナス点としては、ソウコウを2本立てできないので、二重織りなどをしたい場合は、別売りの「アシュフォード ダブルへドルキット」を買う必要があります。必要になったら買えばいいので無駄がありません。
また、付属のスタンドなどがありませんので、単体で使う方におすすめです。
アシュフォードもオリヴィエも使い勝手に違いはありません。
かんたんに始めたい方は組み立て済みのオリヴィエ、
拡張性を重視したい方、二本へドルを使いたい方はアシュフォードで良いかと思います。
②ちょっとだけ織ってみたい方向け
手軽に始められるのはこれ!
左の小型機 ⇓
まずはちょっとだけ試してみたい、手軽に織りを始めてみたい方におすすめな機種はこちらです。
おすすめ1位!
\ アシュフォード サンプルイットルーム /
名前の通り「サンプル」などを手軽に作れる25cm可愛らしい織り機(40cmもあり)。価格も手ごろ。部品は軽量化されていて、奥行きもコンパクト。狭いスペースでもサッと取り出して、手軽に織れるのがすごくいい!それでいて、ソウコウの2本立ても可能なので複雑な織りにも対応!
ただ、裏が整経台になっていないので、別の方法で整経が必要。
マフラーなら余裕で作れる幅なので、手軽に始めたいならこれで十分。奥行きが狭いので、厚手のものを製作したり、二重織りをしたりするには少し窮屈。
織り幅 | 25, 40cm |
折り畳み | × |
整経台 | × |
二枚ソウコウ | ◎ |
オプション | スタンド |
サイズ | 33.5 x 47 x 12.5cm(25) |
重量 | 1.4kg (25) |
組み立て済 | × |
DVD | × |
こちらもおすすめ!
\ ハマナカ オリヴィエ リラ /
上のサンプルイットルームの40cmと同型です。ただ、こちらは組み立て済みでDVDなどもついているので、40センチを買う場合は、こちらを買った方がお得。25㎝のサンプルイットルームほどコンパクトではありませんが、それでも通常40cmのリジッドへドルよりは奥行や幅がありませんので一回り小さくなっています。また素材も薄手の木材を使用しているので、軽量化されています。
織り幅 | 40cm |
折り畳み | × |
整経台 | △ ペグ付き |
二枚ソウコウ | ◎ |
オプション | スタンド (アシュフォード品) |
サイズ | 47 x 47 x 12cm |
重量 | 1.6kg |
組み立て済 | ◎ |
DVD | ◎ |
織り幅もしっかり40cm確保したいけど、手軽に使いたい、という方にぴったりです。二重織りもできます!
③持ち運びしたい方向け
下の折り畳み機 ⇓
持ち運びができるコンパクトな機種はこちら!
持ち運びができてコンパクトな機種、置き場所にも困らない省スペース型の機種はこちらです。
おすすめ1位!
\ ラ・メールルーム /
ラ・メールさんがアシュフォードと協力して作った織り機。サイズは25cmからと豊富で、折り畳みができて軽量コンパクト。整経台も付いてます。25cmと60cmで折り畳み可能な織り機はこれしかない!
整経ペグ付き、ソウコウ2本立てOKで、スタンドも付けられる、すべての要素を合わせ持っている理想の卓上織り機です。
織り幅 | 25cm、40cm、60cm |
折り畳み | ◎ |
整経台 | ◎ ペグ付き |
二重織り | ◎ |
オプション | ラメール専用スタンド |
サイズ(40) | 51.5×60(36)x12cm |
重量(40) | 1.9kg |
組み立て済 | ◎ |
DVD | × |
こちらもおすすめ!
\ ハマナカ オリヴィエ アルテア /
こちらも「アシュフォード」と互換性のある織り機なので、ソウコウはアシュフォード製品が使えます。折り畳み機なのに他より割安。整経台付き、DVD解説付き、組み立て済みと三拍子そろっていて、初心者にはかなりおすすめ。
ただ、ソウコウを2本立てて二重織りをするには、アシュフォードの別売りキット「ダブルへドルキット(ニッターズルーム用)」が必要。欲しくなったら買えばいいので、無駄がなくていい。幅は40cmのみ。
織り幅 | 40cm |
折り畳み | ◎ |
整経台 | ◎ ペグ付き |
二枚ソウコウ | △ 別売りで可能 |
オプション | × |
サイズ | 52x60x15 (52x39x9) |
重量 | 1.9kg |
組み立て済 | ◎ |
DVD | ◎ |
こちらもおすすめ!
\ アシュフォード ニッターズルーム /
ニッターズルームのポイントは、30cmというちょうどいいサイズで、折り畳みもできるところ。30cmなら二つ折りのマフラーがギリギリ作れるサイズなので、大きすぎないジャストサイズ。ソウコウも2枚立てられます。
ただ、裏が整経台になっていないので、たて糸取りは別のところで行う必要があります。
織り機の中では唯一ラッカー塗装なので、高級感があります。
織り幅 | 30cm、50cm、70cm |
折り畳み | ◎ |
整経台 | × |
二枚ソウコウ | ◎ |
オプション | ニッターズルーム用スタンド |
サイズ(30) | 51 x 60(39) x 15(9) |
重量(30) | 2.3kg |
組み立て済 | ◎ |
DVD | × |
ニッターズルームにはスタンドなどもそろっています。
さまざまな織り機を使ってみた感想!
著者は今までに織り機を「4種類」使ってみたよ!
著者が実際にいろいろな織り機を使ってみた感想をお伝えします!
1,クロバー「咲きおり」60cm
一番最初はこれを買ったよ!
届いてびっくり!とにかくデカい!
40cmよりも60cmのほうが色々織れるかも、と考えて選びましたが、大きくて重くて。。手軽にチョット織る、というわけには行きませんね。
ただ、使い方に関してはDVDがあるので誰でも張ることができます。他のリジッドヘドル機よりも簡単だったので良かったと思います。しかし、自分には大きすぎると感じて、結局売ることに。
(ただし、「咲きおり」にしかできない織り方ができるので、1台は持っておきたい!40cmがオススメ!)
2,クロムスキー クロッスノ 40cm
今度は少し小さめを買ったよ!
前回の織り機が大きすぎたため、折り畳みができる40cmのモデルにしました。
ここではおすすめしていませんが、次に買ったのがこちらです。
当時、40cmで折り畳みができて、裏で整経できるものが他になかったので、こちらを選びました。
しかし、サイドの木が分厚くてかなり重かった。また、折り畳み式ではあるものの、「ラ・メールルーム」などのようにスマートに折り畳めず、一番太い部分が2倍の太さになってしまうなど、思ったほどの手軽さはなかった(なので、おすすめしておりません)。
あまり愛着が持てなかった上に、備品などもアシュフォードに比べて割高だったため、買い換えました。
3,アシュフォード サンプルイットルーム 25cm
小型のものが欲しくて、こちらを購入しました。
小型軽量の25cmでとても可愛らしい織り機。平編みをする分にはこちらで十分!
ただ、二重織りに挑戦してみたら、奥行きが狭いため糸があまり開かず、横糸を通すのに苦労しました。複雑な織りをするには、ちょっとやりにくいかも。
平織を編むには手軽でとても良いと思います。
また、「サンプルイット」の名の通り、サンプル作りには持ってこい。色の配色や、模様を試したりするときに、手軽に試作品を作れます。
4,ハマナカ オリヴィエ 40cm
結局は、今は一番スタンダードなこちらを使っています。
奥行きも高さもたっぷりあり、使い勝手がいい織り機。のびのび織りを楽しめます。
折り畳みがきかないので少々場所を取りますが、40センチなら立てておけばクローゼットにも収まるサイズ。
これさえあれば何でも織れる!長く使える織り機です!
みなさまも自分にぴったりの織り機を見つけてくださいね!